心の底からの感動。
年をとると、知識ばかりがふえ
心から感動することが減ってきたように感じます。
でも、
ここの寿司は、
食べ物で心の底から感動できた。
片町の裏通りにある「乙女寿司」。
ここ、日曜定休のため
土曜は予約必須、しかもかなり前からしとかないとダメ。
自分は2カ月前!!に予約して、ようやく行けました・・・
カウンター8席と個室一つのみの小さなお店です。
お昼は、「おまかせ」8貫+お味噌汁が4320円。
もちろん注文もOKですが
おまかせにしました。
まず出てくるガリすらおいしい。
まず出てきたのは、赤いか、甘エビ。
寿司は日本料理の最高峰であるという。
しかし普段食べる寿司からはそんなこと感じられない、
あくまで江戸時代から続くファストフードって印象。よくも悪くも。
でもこれは、それらとは似て非なるもの。
芸術だ、とすら思いました。
ほおばった瞬間に笑みがこぼれる。
甘エビは肉厚でぷりぷり、
赤いかはとろけるような甘みが。
あああああ、こんなうまいもん初めて食べたかも・・・
続いてはアジとマグロ(中トロ)。
奥さんは青魚が苦手なので、代わりの「アラ」。
アジ、青魚なのに、それ特有のくさみが一切ない。
中トロも脂ののり具合が絶妙。
そしてどの寿司も、醤油をつけることなく
そのままいただける、この心遣いがにくい。
続いてボタンエビ。
北陸は甘エビをよく食べますが、ボタンエビは
やっぱりちょっと高いので滅多に食べませんが、
これは身がぷりぷりでうまかった~。
そしてまさかの!!
のどぐろのあぶり!!
こんな高級魚が、一番お手頃なコースで出るなんて!!
天国の味。
思わず笑顔になるような味。
のどぐろって脂たっぷりで、しつこく感じるくらいですが
これはあぶり具合が絶妙で脂がちょうどよく、
またあぶった香りがかぐわしく。
うに。
正直うにが嫌いでした。
でもこれは別物でした。
海苔まで違う。うまみだけが口に残る。
締めは、穴子。
穴子なのに、穴子なのに、
口に入れたら繊維がほどける…!!
ほわほわ~こんなの初めて~。
最後にお味噌汁。
魚のしんじょ入り。
ほっこりするおいしさでした。
8貫って少ないかな~と思いましたが
ゆっくり食べるし、小食の自分にとってはちょうど腹八分目。
1時間くらいかけてちょっとずつ出てくるのもいい。
味、雰囲気、すべてが非日常でした。
1年に一度でいいから足を運びたい、
大人になっても、いや大人だからこそ感動できる美食がここにはあります。