2013-03-05

「死者の奢り」大江健三郎

死者の奢り・飼育 (新潮文庫)死者の奢り・飼育 (新潮文庫)
大江 健三郎

新潮社  1959-09-29
売り上げランキング : 101523

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ノーベル賞作家を読んでみようの
一環で手にとった本。

死体洗いのアルバイトを描いた作品、
そしてデビュー作として有名な表題作をはじめ、
大江さんの初期作品を集めた短編集です。

デビュー作は、たしか大学生のころに書いたはず。

それが信じられないほど、重厚な文体。

Wikipediaなどを見ると、実存主義をよく表現しているとあり、
そういった哲学に詳しいインテリすら、
うならせる文体だったのでしょう。

短編ながら、読みごたえがありすぎるくらい。
短編集なのに十分すぎるくらいの読後感。
ちょっと疲れると言ってもいいでしょう。

主人公の陰鬱とした内面を描いた作品が多く、
話として目立った展開があるわけではないですが、
日本語の表現力ってすごいんだ、
そう感じさせてくれます。







このブログを検索