セルバンテス短篇集 (岩波文庫)
愛する妻の貞節を信じ切れない夫は試しに妻を誘惑してみてくれと親友に頼みこむが…。突飛な話の発端から、読む者をぐいぐいと作者の仕掛けた物語の網の目の中に引きずりこんでゆくこの「愚かな物好きの話」など4篇を精選。『ドン・キホーテ』の作者(1547‐1616)がまた並々ならぬ短篇の名手であることを如実にあかす傑作集。
ガルシア・マルケスの「百年の孤独」。
衝撃的な一冊で、ここからラテンアメリカ文学ばっかり読んでいるという
読書人生の大きな転機となったほどだが、分からないことがある。
それは「こんなに難解な内容なのに、なぜラテンアメリカでバカ売れしたのか」。
一般受けするような小説ではないと思う、
日本でも絶賛していたのは「識者」と呼ばれるような人たちばっかりみたいし。
で、いろいろ調べたら分かったのは、
「すでにスペイン語文化圏には『ドン・キホーテ』という
シュール極まりない、でも誰もが知っている小説があり
それがすでに土台になっている」ということ。
ドン・キホーテも読みたいが、なんせ前編・後編合わせて
文庫で6冊!!
まずは手始めに「短編集」を。
ハマった。
シュール。
饒舌すぎる語り口調。
突然挿入される第三者視点。メタフィクション。
一筋縄ではいかない変な小説。大好物。
当時の時代背景がよく分からなくても、
その独特な文体に魅了される。
悪趣味の復権のために バッドテイスト―荒俣宏コレクション2 (集英社文庫)
テイストとは何ぞや。良い趣味と悪趣味の違いとは何か?アラマタは説く、悪趣味とは美とモラルとハーモニーの対極にあるものだと、これこそが魂の健康を取り戻す服用薬になりうると。本書に展開されるのは、現代を読み解くバッドテイストの実際。怪奇でグロなカラー図版満載で贈る悪趣味の世界へようこそ。
荒俣せんせいのエッセイ集。
荒俣せんせいはご自身の知識量が異常ともいえるレベルで
ご本人が書いた文章より、
いわゆる人にきかせて書かせた「採録もの」のほうが読みやすい・・・
これもご自身の筆によるものなので、
とにかく膨大な情報が詰まりすぎてて正直、難読。
しかしそれを加味しても、テーマが良過ぎる。
Amazonで1円で買えるとは思えない、
暗いものが好きなサブカル厨なら読むべき一冊。