2013-11-07

「ラテンアメリカ五人集」



少年時代に抱いた友人の母親への恋心を、二十世紀メキシコの激動の時代と共に追想する、パチェーコ『砂漠の戦い』。犬に噛まれ、大怪我をしたことから鬱屈した青春を送る少年と仲間との交遊を描いた、バルガス=リョサ『小犬たち』。マヤの神話や伝説が語られる、アストゥリアス『グアテマラ伝説集』。ほか、オクタビオ・パス、フエンテスの詩や短篇を収録。ラテンアメリカを代表する作家たちの競演。

ノーベル賞作家が多々収録された、
ラテンアメリカ文学の入門といえそうな短編集。
こういうオムニバスものは、だいたい作家によって
テイストが変わるので、読みづらいことが多いのに、
なぜかこれはしっくりきますぇ。

作品の種類は、詩から短編、
しかも幻想的なものから
リアリティあふれるものまで。

それでもなお、
どんな作品にも、
変な感じが根底に流れている。
サイケデリックな感覚とでもいうか。
ちょっと現実感がなく浮遊感があるような。
これがラテンアメリカ文学の味。








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