ヒトはなぜペットを食べないか (文春新書)
本来、ヒトは雑食性。東洋西洋を問わず、さかんに犬や猫を食べてきた。しかも愛情、性欲、食欲は同類項。無意識の深層でつながっている。天使のような赤ちゃんに「まあ可愛い。食べてしまいたい」と頬ずりしたことはありませんか。膨張しつづける人類の欲望。そのなかで近親相姦とペット食は近代の二大禁忌に。どうして我々は丸々と肥えたペットに涎を垂らさなくなったのか。摩訶不思議なヒトの深奥をさぐるミステリーの旅へ、さあご一緒に―。
タイトルがギョっとさせられますが、
それこそが狙いで、
そもそもなぜ人間はペットを食べることを
タブー視するのか、
いろんな文献の情報をもとに分析していく本です。
具体的な例としてあげられるのは、犬や猫。
犬はそもそも昔から
狩猟の手助けであるとともに、
非常用食料だったと。
たしかに自分に従順な動物性タンパク質なんて
とっておきの非常食。
そういった、「そもそもペットはこうだった」に始まり、
獣姦の歴史、さらには近親相姦へのタブー視がいつ生まれていたのか。
いやそもそもタブーではなかったとか
刺激的な内容が並びます。
ただ時折冗談がはさまれるなど
難しい・タブーだらけの内容なのに
読みやすくなるよう工夫されています。
ペットラブなヒトは、読んでる途中で
怒り狂うかもしれないけれど
勉強になること請け合い。