いろいろと買い集めてきました。
その中でもやはり楳図かずお先生は帝王であり、
基本にして究極といえます。
そしてその長いキャリアで、
数多くの名作を手がけた先生。
映画・ドラマ化もされた「漂流教室」、
評論家・呉智英が「日本で五本の指に入る名作」と
激賞した「わたしは真吾」、
自分にとってのウメズ原体験であり、
数多くの子供たちにトラウマを植えつけた「神の左手悪魔の右手」など。
どれも実に読みごたえがありますが
自分が一番好きなのがこちら。
「おろち」です。
「おろち」という名の、不思議な力を持つ少女が
狂言回しとなり、さまざまな事件に首をつっこみ、
解決を助けたり助けられなかったり。
そういった小編が、いくつか続きます。
その事件も、殺人事件などもあれば
ほんとささいなこともあり。
これが好きな理由は、
あくまで市井の小さな物語であること、
そしてヒロインのおろちが何者なのか分からないままであること、
おろちがからもうが、結末は非常に暗いものであること。
いわゆるホラーものというより、
サイコホラーに近いかな。
絵はさすがの一言です。
若かりしころの先生。
この「おろち」は今でも簡単に入手できます、
特に「伝染るんです」などの装丁でおなじみの
祖父江慎先生が手がけたものが、超おすすめ。
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