ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット) | |
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若かりし学生自体、名古屋に住んでおり、
演劇をたしなんでいた。
公立の、小さな劇団だったが
著名な劇作家さんが演出を手がけていたから参加した。
結局就職とともにUターンしたため
それっきりになってしまったが、
演劇は好きでありつづけている。
そんな演劇ファンをつづけるなかで、
この「ゴドーを待ちながら」は、
タイトルがパロディーとして用いられるなど
耳にする・目にする機会が頻繁にある。
戦後の作品だがクラシック、定番、基本となっていると感じる。
内容はいわゆる「不条理劇」。
二人の男が、「ゴドー」という男が来るのを
道端で待っている。
とりとめのない、不思議な会話をしながら。
そこにやってくる、別の2人組。
そこでも抽象的な会話が繰り広げられる。
正直言って、戯曲を読んだが、
「面白い」というオーソドックスな感想は
持てなかった。
しかし、なぜか。
心に引っかかるものがある。
それが何故か、そしてどこに引っかかっているのか
自分でもわからないままだが…
演劇という表現が行き詰まったときに
これが現れたのなら、さぞや衝撃的だったのか、
そう感じさせてくれる何かがあった。