陰翳礼讃 (中公文庫) 谷崎 潤一郎 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
谷崎潤一郎先生の『陰翳礼讃』を読了。
いま、古い町屋がほしくて
いろいろ探しています。
そんないまだからこそ、とてもおもしろく読めた本。
谷崎先生が、日本家屋の魅力について
つづられた文章。
これがたいへんにすばらしい。
たとえば障子戸の魅力。
電灯によって趣が半減される家屋。
昔ながらの厠のよさ。
そういったことを、感じたままに
語られている。
谷崎先生の視点が大変すばらしく、
いまを生きる自分にとって、
かつての日本家屋の魅力とは何か
気づかせてくれる。
この文章が書かれたのは大正時代だけれど
いまも十分に新鮮。
(中には、汽車の話など時代を感じさせるものもあるけれど…)
日本文化が好きな方は
ぜひご一読を。
自国の文化に誇りが持てる一冊。