2009-06-12

「平野甲賀 装丁術―好きな本のかたち (シリーズ日常術)」

&Associate
平野甲賀 装丁術―好きな本のかたち (シリーズ日常術)平野甲賀 装丁術―好きな本のかたち (シリーズ日常術)
平野 甲賀


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本の装丁で知られる平野甲賀(ひらの・こうが)さんの
本を読みました。

独特な手描き文字で本の表紙をデザインする方です。
「平野甲賀」のGoogleイメージ検索

平野さんの仕事に対する思いが
語り口調でつづられています。
これがとてもおもしろかった!!

平野さんは、ご自分のことを
芸術家ではないとおっしゃる。
あくまで職人、デザイナーだと。

非常にぐっと来た言葉がありました。
「僕は他人のものを並べて表現する
 根っからのデザイナー」だと。
そう、アーティストのように自分の中に
あるものを表現するのではなく、
他人のものを解釈して表現する。
これは自分にとって、とてもぐっと来た一言です。

自分も、正直いって職業編集者・ライターです。
この仕事をずっと続けているうち、
自分の中にあるものを文にして出すのが苦手になってきました。
ほかの方に取材した話を文にまとめることは、
いくらでもできるのに…

それでいいのか、と、ずっと悩んでいたのですが
それでいいんだ、と。
職人というものは、そういうものだと。

平野さんのこの本に、気づかされました。
気持ちが軽くなりました。

もちろん自分の中にあるものも
上手に表現できるにこしたことはないので
これからもあれこれがんばってみます。

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