http://www.asahi.com/national/update/0622/TKY200906210201.html
2009年6月22日3時2分
小学館、講談社、筑摩書房など大手・中堅の出版社10社が、新たな販売方法「責任販売制」に乗り出した。定価に占める書店の取り分を現行の22~23%から35%に上げる代わりに、返品する際の負担を書店に求める制度だ。出版不況の中、長年の懸案だった4割に及ぶ返品率を改善する狙いがある。
高い返品率の背景にあるのが出版業界の慣行となっている「委託販売制」。書店は売れなかった本を返品する際、仕入れ値と同額で出版社に引き取ってもらえる。多様な本を店頭に並べられる利点があるが、出版社の負担は大きい。
(中略)
小学館マーケティング局の市川洋一ゼネラルマネージャーは「責任販売制で書店は高マージンで経営が安定し、意欲が向上する。版元も計画生産ができる」と話す。
(中略)
店頭では返品を避けるため、出版社の同意を得て値下げ販売も出そうだ。返品コストが減れば、本の価格水準が下がることもありうる。一方で、品ぞろえが偏ったり、在庫を抱えて苦しんだりする書店が出る可能性もある。
出版科学研究所によると、書籍の推定販売額は96年の1兆931億円を頂点に下がり、08年は8878億円に落ち込んだ。返品率も90年代前半は30%台前半だったが、以降は高止まりの傾向が続き、08年は40.1%だった。
おお。
これは面白い取り組み。
もともと書籍は、売っても書店の利幅が少なく
返本するときも書店にほとんどリスクはありませんでした。
なので、書店としてはたくさん仕入れて売らないと
利益があまり出なかったのです。
これを解決できる方法が、今回の「責任販売性」。
書店さんも、仕入れの目を磨かないと
痛い目にあうシステムですね。
これはいい。
確かドイツでは店ごとに「本マイスター」がいて
ほぼあらゆる質問に答えてくれるほど知識が深いそう。
それほど、書店はプロとして頼られているそうな。
日本では、書店スタッフは詳しい人もいるけど
知識がない人もいますね。
こういった、いろんな「ひずみ」を解消できるかもしれないですね。
楽しみ。