横尾忠則先生の展覧会が開かれています。
展覧会開始日に記念対談が開かれました。
横尾先生と、世田谷美術館長の酒井忠康さん。
長いおつきあいのお二人だそうです。
事前打ち合わせナシ。
横尾先生の作品をスクリーンに投影しながら
ご自身で作品のなりたりを解説し、
それに酒井さんがフォローする形でした。
まるで雑談のようにとりとめのない会話ですが
いたるところに横尾イズムといいますか、
横尾先生の考え方が垣間見えるお話でした。
横尾先生は、絵の中に過去・現在・未来を同時に表現する。
それがとても自由さを感じさせます。
自由なんだけど無茶苦茶ではなく
芸術作品として「すごさ」を感じます。
また、横尾先生は近年小説を書かれています。
ぶるうらんど | |
文藝春秋 2008-04 売り上げランキング : 199763 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この本についての言及も。
小説では、絵で表現できない「におい」を大切にしているそう。
また物語の展開は能をモチーフに、
旅に出た先での変化を書いているそうです。
この話でぐっと来たのが、
「いつまでも少年の心、『アンファンテリズム』を持ち続けること」
「それがないと芸術は衰退する。三島(由紀夫)さんも言ってた」との発言。
いつまでも少年の心を持つ・・・簡単なようで難しいですね。
この横尾先生の展覧会は新作もまじえた絵画中心で
グラフィックポスター類は展示されてませんでした。
滝のポストカードを貼ったインスタレーションがありますよ。
前々から見たかったからうれしかったです。