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アーティスト横尾忠則先生の小説を読みました。
夢か現か。
舞台がこの世とあの世を行ったり来たりする不思議な小説です。
読んでいるうち、登場人物が生きているのか死んでいるのか
分からなくなります。
そのふわふわした感覚が心地いい。
ここで描かれている死後の世界は
とても美しく理想的な場所。
それを、小説内では、本のタイトルにもなっている
「ブルーランド」と読んでいます。
物語の大半は会話でうめられています。
会話で話が進んでいき、読み進むにつれ
登場人物の状況がどんどん明らかになっていく、
という流れが大変おもしろかったです。
サイケデリックな感覚をおぼえます。
ぼくは、こういった幻想的な話がかなり好きで
読んだときちょうど死後の世界について考えている時期だったので
とても興味深く感じ入り、そして死に対して気楽になれました。