青い犬の目―死をめぐる11の短篇 (福武文庫) ガルシア マルケス Garcia Marquez 福武書店 1994-08 売り上げランキング : 106637 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ガルシア・マルケスの短編集を読みました。
戦後まもなくから、1950年すぎくらいの初期作品。
ガルシア・マルケスの作品はどれもツボでしたが、これもそう。
荒さ、わかりづらさを感じる作品もありましたが、
その表現力に脱帽。
この作品集は死にまつわるものを集めています。
どれも暗い、陰鬱な小説。だがそれがいい。
なぜこんなに自分が、ガルシア・マルケスにはまるのか、考えてみたら、
彼の作品は文章でしか表現できない世界が築かれているから。
映画とも違う、心象を表現した作品が多く、しかも暗い。
その独自性にひかれているのだと思います。
読んでいるだけで、意識が遠のくような
感覚が味わえる小説。別世界にトリップできます。
ここではない、どこかに連れて行かれる感じ。
江戸川乱歩や谷崎潤一郎、カレル・チャペックも
同じ感覚を味わわせてくれる作家です。
こういうツボな作家が見つかるから、読書はやめられない。
こちらにも同様の内容が収録されています。
落葉 他12篇 ガブリエル・ガルシア=マルケス 高見 英一 他 新潮社 2007-02-24 売り上げランキング : 122095 Amazonで詳しく見る by G-Tools |