日本人拉致、核兵器保持、ドラッグ密造、米ドル札偽造…疑惑の飛び交う世界一ミステリアスな国・北朝鮮への5泊6日パックツアーに、ならず者ジャーナリストが紛れ込んだ。ドラッグをきめ、女性ガイドをナンパし、犬汁をくらい、万景台で金日成に思いを馳せる、めちゃくちゃクレイジーな北朝鮮旅行記。
スラング満載の
あらゆる意味でB級本。
だからこそいい、味がある。
そして読みやすさがある。
著者は、かつて麻薬で捕まった経験があり
「奔放な作風から、ゴンゾ(ならず者の意)ジャーナリストとも呼ばれる。」(Wikipediaより)
とか。
その異名さながらの、
かなり奔放な体験記。
タイトルともなっている「平壌ハイ」は、
この本によると、北朝鮮特製のドラッグだそうで、
その存在がジャンキーの間でウワサになっている。
ただそれを探しに行く本ではなく、
ちゃんと公式のルートで北朝鮮への旅行を申しこみ、
なんと執行猶予中なのにそれが認められ、
大勢とともにツアーに旅立つ…というもの。
そのツアーの内容が事細かに記されています。
ところどころに著者の北朝鮮への印象やらが
書いてあるのですが、
その下劣さ、そして率直さに感動。
読み物としておもしろいし
北朝鮮の「リアル」が垣間見える、
これは実にいい本でした。
スピード感たっぷりで数時間で読めます。
北朝鮮といえば、以前
「金日成のパレード」というドキュメンタリー映画をみたことがあり、
こちらも実にすばらしい。
しかもYouTubeにもあるし。
当時の友好国であるポーランド制作ながら、
撮影隊ですらドンびいてる雰囲気がビシバシ伝わります。